凶器となったククリ(Kukri)は、本来、ネパールの勇敢な傭兵として知られるグルカ兵が携行する伝統的な湾曲刀である。内側に曲がった独特の刃は、遠心力を利用して一撃で硬い樹木や標的を断ち切る構造を持つ。その破壊力は一般的な包丁やサバイバルナイフの比ではない。
道具としての機能美を持つ一方で、ひとたび悪意ある人間の手に渡れば、極めて致命的な凶器へと変貌する。容疑者はその破壊力と威圧感に異常な執着を示していた形跡がある。「確実にダメージを与える形状を選んだ」という供述の断片からは、冷酷な計算が透けて見える。