キャノーラ油への不安として根強いのが、「輸入ナタネの遺伝子組み換え」と精製過程で生じる「トランス脂肪酸」の問題です。大手製油メーカーの日清オイリオグループやJ-オイルミルズなどは、国内外の安全基準を厳密に順守した製品づくりを行っています。
まず遺伝子組み換えについて、日本に輸入されるカナダ産ナタネの多くは遺伝子組み換え作物ですが、国の食品安全委員会による厳格な安全性評価を通過した品種のみが流通しています。さらに、油脂の高度な精製工程においてタンパク質やDNAは完全に除去されるため、製品としての油そのものに組み換え由来の遺伝物質が残存することはありません。
次にトランス脂肪酸ですが、植物油の脱臭工程で高温加熱する際に微量発生します。しかし、農林水産省の調査によると、市販キャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸は100gあたり約0.5〜1.0g程度。これはバター(約1.7〜2.2g)と同等以下であり、日常的な調理使用で健康被害が生じるレベルではありません。
また、パッケージに記載される「コレステロールゼロ」の表記は誇大広告ではなく、植物性油脂全般が持つ生理的な特徴です。植物にはコレステロールの代わりに善玉成分である「植物ステロール」が含まれており、腸管でのコレステロール吸収を抑える働きが認められています。