キャロル『二人だけ』誕生秘話|矢沢永吉とジョニー大倉が紡いだ真実を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。

キャロルといえば『ルイジアンナ』や『ファンキー・モンキー・ベイビー』に代表されるアップテンポなロックンロールが代名詞ですが、彼らの音楽的深みを決定づけたのは間違いなく珠玉のバラード群でした。その最高峰と名高い『二人だけ』は、1974年6月25日にバンド通算7枚目のシングル(B面:『彼女は彼のもの』)としてリリースされました。

当時のキャロルは、凄まじい熱狂の渦中にありました。全国ツアー、テレビ出演、メディア取材に追われる過密スケジュールの合間を縫い、矢沢永吉(ベース・ボーカル)は移動中や宿泊先のホテルでも常に作曲に没頭していたといいます。矢沢の頭の中にあったのは、自身が敬愛するビートルズの初期バラードや1950年代の甘美なドゥーワップの響きでした。「誰もが口ずさめて、胸が締め付けられるほど切ないロッカバラードを作りたい」という矢沢の強い衝動から生まれたコードと旋律が、この曲の出発点となりました。

そこに命を吹き込んだのが、盟友であるジョニー大倉(サイドギター・ボーカル)のペンによる言葉です。矢沢が紡いだ哀愁漂うメロディテープを聴いたジョニーは、瞬く間に情景を思い描き、日本語と甘い語感を巧みにブレンドした歌詞を書き上げました。過酷な狂乱のただ中にあったからこそ、二人が求めた「純粋無垢なロマンティシズム」が結実した瞬間でした。