1970年代初頭、ロックンロールのビートとともに登場したキャロル。彼らが身にまとった皮のジャンパーと、完璧にセットされたダックテール付きのリーゼントは、当時の若者文化を揺るがす社会的現象となった。ジョニー大倉との強烈な化学反応から生まれたそのビジュアルは、単なる西洋の真似事ではなく、日本のロック文化に独自の粋と鋭さを刻み込んだ。
キャロル解散後も、矢沢の髪型は時代の変化とともに洗練を重ねていく。70年代末の熱気あふれるツアーや、伝説のドキュメンタリー映画『RUN&RUN』に捉えられたその姿は、サイドをタイトに締め、トップに適度なボリュームを持たせたクラシックなサイドバックの造形美を誇っていた。さらに時を経て、30代、40代の矢沢を追った映画『E.YAZAWA ROCK』で見せる髪型は、大人の渋みとエレガンスを加えた独自のスタイルへと昇華している。