メソを語る上で絶対に避けて通れないのが、背中にくっきりと刻まれた「チャック(ファスナー)」の存在だ。見た目は完全に愛くるしい小型の架空生物でありながら、その背後には明らかな縫い目とジッパーが存在する。ファンや作中人物が幾度となくそのチャックを開けようと試みるものの、そのたびにメソは激しく抵抗し、時には涙を浮かべて拒絶する。
2026年最新のファン考察や作品の裏設定を紐解くと、彼の正体にはいくつかの有力な説が浮き彫りになる。最も古くから囁かれているのが「中に人間(おじさん)が入っている着ぐるみ説」だ。作中で時折見せる哀愁漂うしぐさや、どこか世捨て人のような眼光は、中の人物が人生の辛酸を舐め尽くした中年男性であることを暗に匂わせている。また、都市伝説的に語られる「異星人・秘密兵器説」も根強い。作者であるうすた京介特有のシュールな世界観においては、可愛い外見の裏に地球外生命体や国家機密レベルの兵器が隠されているという設定すら、十分に成立し得るのだ。
衝撃的なのは、単なるギャグの小道具にとどまらない「開けてはいけない恐怖」の演出だ。背中のチャックが開かかりそうになる瞬間、画面に漂う緊張感はホラー映画のそれに近い。可愛いマスコットの皮を被った「正体不明の何か」というギャップこそが、30年近く経った今も人々を惹きつけてやまない最大の謎と言える。