梅田エリアにおける高所からの落下・転落事案といえば、2020年にランドマークであるHEP FIVEで発生し、通行人が巻き込まれた重大インシデントが記憶に新しい。あの悲劇以降、大阪市内の大型商業施設やオフィスビルでは、屋上階の閉鎖や防護フェンスの嵩上げ、高所監視カメラの増設など、官民を挙げたハード面の対策が急ピッチで進められてきた。
しかし、近年の都市開発によって重層化したペデストリアンデッキや吹き抜け空間は、完全に物理的リスクを遮断することが構造上難しい側面を抱える。今回の事案においても、過去の教訓を踏まえて強化されたはずの安全網のどこに隙間があったのか、建築構造と運用ルールの両面から再検証を求める声が上がっている。