美容院でピアスは外すべき?外せない時の保護術と美容師の本音に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

スタイリストが施術前に「ピアスを外していただけますか?」と声をかける背景には、単なるマナーの問題を超えた安全管理上の明確な根拠が存在します。現場の美容師が直面するリスクは、主に3つの要素に集約されます。

第1のリスクは、コームやハサミ、タオルによる物理的な引っかかりです。耳周りのカットやブローの際、スタイリストは1ミリ単位の細かな作業を行います。揺れるタイプやフック型のピアスはもちろん、スタッドタイプであっても、目の細かいコームの歯やシャンプー後のタオルドライ時に繊維がキャッチに絡まり、耳たぶを強く引っ張ってしまう事故が報告されています。最悪の場合、耳朶(じだ)の裂傷や大出血につながる恐れがあります。

第2のリスクは、薬剤による金属の腐食・変色と皮膚トラブルです。ヘアカラーやブリーチ、パーマ液に含まれる酸化剤やアルカリ剤、還元剤は、金属に対して強い化学反応を引き起こします。シルバーやメッキ加工のアクセサリーは黒ずみや変色が起きやすく、さらに溶け出した金属イオンが傷口や毛穴から侵入することで、重度の接触性皮膚炎(金属アレルギー)を誘発する引き金になります。

第3のリスクは、シャンプー台やフロアでの紛失・破損事故です。シャンプー時の水流や指の動きによってピアスが外れ、そのまま排水口へ流れてしまう事例は後を絶ちません。また、外したピアスをクロスの上やセット面に一時的に置いた結果、床に落ちて踏んでしまったり、掃き掃除の際に破棄されてしまったりするトラブルも多発しています。サロン側にとっても高価な私物の破損・紛失は賠償問題に発展しやすいため、最初から「外して保管してもらう」ことが最善の予防策となります。