藤川優里氏のブレイク以降、日本の政界には「美しすぎる〇〇」というキャッチコピーが乱立しました。東京都議選や各地の統一地方選において、元タレント、元アナウンサー、インフルエンサーなどを擁立する手法が各政党の常套手段となったのは記憶に新しいところです。
しかし、そうして脚光を浴びた「歴代の美しすぎる政治家」たちの多くが、1〜2期で政界を去ったり、公職選挙法違反や私生活のスキャンダルによって失脚していきました。メディアに消費され尽くして姿を消した候補者たちと、5期連続当選を果たして議長にまで上り詰めた藤川氏の決定的な違いはどこにあったのでしょうか。
最大の分岐点は「国政への色気を出さず、地方自治の深耕を選んだこと」にあります。自民党本部からは参議院選挙や衆議院選挙への鞍替え出馬要請が幾度となく寄せられましたが、彼女はそれらをすべて固辞しました。東京の中央政界で使い捨てられるリスクを冷徹に見極め、自身のルーツである八戸の泥臭い後援会回り、冠婚葬祭の出席、市民相談の処理といった「地方政治の基礎体力」を地道に積み上げ続けたことこそが、19年にわたる長期安定の秘訣です。