近年のパフェ界における最大の地殻変動は、間違いなくビーントゥバーの定着にある。カカオ豆の選別から焙煎、粉砕、成形までを一貫して手がけるクラフトマンシップが、パフェの構成要素を根底から変えた。かつては画一的なビターチョコやミルクチョコで構成されていたパツが、今やマダガスカル産特有のベリーのような華やかな酸味や、ベトナム産が持つ力強いスパイス香を前面に打ち出したパーツへと置き換わっている。
原産地ごとの個性を知り尽くしたショコラティエは、豆の焙煎温度やコンチングの時間すらパフェのパーツごとに微調整する。アイスにするのか、チュイルとして焼き上げるのか、あるいは軽やかなフォームにするのか。素材のポテンシャルを極限まで引き出すアプローチは、もはや農作物としてのカカオと真摯に向き合うワイン造りの領域に近い。