ここ数年、社会現象となったブームの火付け役といえば間違いなくドラマ『サ道』だろう。空前のサウナブームは日本中に「ととのう」快感を浸透させたが、その一方で「水風呂の冷たさが苦手」「高温乾燥の空気が息苦しい」と感じる層も少なくなかった。そうした人々の駆け込み寺として脚光を浴びたのが、じんわりとした温もりで全身を包み込む酵素浴だ。
空気を汚さず、微生物の代謝熱だけで温まるスタイルは、サウナとは異なる穏やかな癒やしをもたらす。大手予約検索サイトHot Pepper Beautyでも関連キーワードの検索数が急増。YouTube上では「一度入ると汗が止まらない」「肌がすべすべになる」といった体験レビュー動画が数多く投稿され、若年女性を中心に拡散が続く。一時の流行にとどまらず、ライフスタイルに根ざした温活の選択肢として定着しつつある。
変化は数字にも表れている。美容・健康産業の分析データによれば、温浴関連の市場規模は温活需要の拡大に伴い堅調な拡大を記録。過酷な整い体験から、心地よく自律神経を整える持続可能なセルフケアへのシフトが鮮明だ。