5月5日の夜の恒例行事といえば「菖蒲湯(しょうぶゆ)」です。菖蒲の葉が放つ独特の強い芳香は邪気や病魔を退けると信じられてきましたが、現代の科学的知見からもその優れた健康効果が実証されています。
菖蒲の根や葉にはアサロンやオイゲノールといった精油成分が豊富に含まれており、血行促進や疲労回復、腰痛・神経痛の緩和、保温・発汗作用が期待できます。新緑から初夏へと移り変わり、体調を崩しやすい季節の変わり目に体を芯から温める知恵でした。
家庭での入り方としては、菖蒲の葉をきれいに水洗いし、10本程度を束ねてそのまま湯船に浮かべます。より高い香りや成分を抽出したい場合は、細かく刻んで布袋に入れるか、洗面器に熱湯を注いで数分蒸らしてからお湯ごと湯船に入れると効果的です。菖蒲の葉を頭に巻く「菖蒲鉢巻」をすると、頭が良くなる、頭痛を防ぐといった伝統的な言い伝えもあります。
また、男の子が生まれて初めて迎える男の子の初節句は、両家の祖父母や親族を招いて食事会を開き、盛大に祝うのが一般的です。生後1〜2ヶ月未満の新生児期と重なる場合は無理をせず、赤ちゃんの体調とお母さんの回復を最優先し、翌年の5月5日に初節句を延期しても何ら問題ありません。