ナショナルトレセンの歴代メンバーを紐解くと、久保建英選手や堂安律選手、三笘薫選手といった日本代表の主力を形成するタレントが名を連ねています。しかし、データが示すもうひとつの真実は、「U-15ナショナルトレセン戦士の全員がプロになれるわけではない」という厳しい現実です。
育成年代のスカウティングにおいて長年議論されているのが「相対年齢効果(Relative Age Effect: RAE)」です。4月〜6月生まれの選手は、1月〜3月生まれの選手に比べて中学生時点で体格・骨格が早期に発達しているケースが多く、フィジカルの優位性だけでトレセンに受かってしまう現象が見られます。しかし、高校年代以降に身体的優位が縮小した際、技術や戦術理解を磨き怠っていた選手が伸び悩む事例は少なくありません。
逆に、遠藤航選手や鎌田大地選手のように、中学年代ではナショナル選抜から漏れながらも、高校・大学年代で驚異的な成長を遂げて世界トップレベルへ羽ばたいた例は数多く存在します。15歳時点での合否は、選手寿命全体のわずか一瞬のスナップショットに過ぎません。