凶悪犯のイケメンぶりにネットの反応が過熱する背景には、SNS特有のアルゴリズムとコミュニケーション構造が大きく作用しています。容疑者の顔写真が切り抜かれ、BGM付きのショート動画として加工される過程で、事件の残酷な文脈は完全に切り離され、単なる「消費コンテンツ」へと変貌します。
SNS上での犯罪者擁護には、自らの「推し」を守るような感覚で集団心理が働きやすい特徴があります。同じような嗜好を持つユーザー同士が結びつき、タイムライン上で共鳴し合うことで、倫理的な歯止めが急速に失われていくのです。
この現象は男性の容疑者に限った話ではありません。いわゆる美人犯罪者とされる女性容疑者が逮捕された際にも、「可愛すぎる容疑者」「魔性の女」といったセンセーショナルな見出しでメディアやネットが沸き立つ構図は全く同一です。性別を問わず、外見の良さが罪の認識を曇らせ、社会的な関心を本質から逸らしてしまう危うさは共通しています。