SNSのレコメンド機能も、この問題の火に油を注いでいる。ユーザーの興味関心を分析し、より刺激的なコンテンツを優先的に表示するアルゴリズムは、かつての猟奇事件のシンボルを「単なるバズワード」として処理する。結果として、何の予備知識もないユーザーの画面に、突如として不気味な絵画が表示され、それが「いいね」を集めるためのツールと化していく。
この「悪のポップカルチャー化」は、モラルの麻痺を引き起こす。凄惨な事件の背景が剥ぎ取られ、ただの「エッジの効いたビジュアル」として消費されることで、事件そのものの重大性や被害者の痛みが軽視される土壌が作られていくのだ。