『バケルノ小学校ヒュードロ組』は、小学2年生向けのEテレ 道徳 人形劇として企画・制作されました。前番組の『ざわざわ森のがんこちゃん』が低学年向けにストレートな道徳規範を伝えていたのに対し、本作は「違いを認め合う」「未知の存在を頭ごなしに否定しない」という多文化共生にも通じる深いメッセージを内包していました。
物語の舞台は、人間が住む街の隣にあるオバケたちの街「バケルノ町」。そこに引っ越してきた人間の少年・須方びっきーが、町立バケルノ小学校の「ヒュードロ組」にただ一人の人間として通うことになります。言葉も文化も常識も異なるオバケたちの中で、時に衝突し、時に恐怖しながらも、相手を理解していく過程が1回15分の枠で濃密に描かれました。
脚本には演劇界で高い評価を得ていた宮沢章夫氏らが参加し、子ども向け番組でありながら大人の鑑賞にも耐えうるブラックユーモアと文学的なペーソスが散りばめられていた点も、本番組が後世にカルト的な人気を誇る要因となっています。