紙の書類に手書きで記入し、何通もの証明書を役所で集めて窓口へ並ぶ時代は終わりを告げつつある。厚生労働省が推し進める行政DXの一環として、マイナポータルとねんきんネットを連携させた電子申請の利用率が急速に拡大している。
デジタル申請の最大の利点は、マイナンバーカードに紐づく戸籍や住民票の自動連携により、紙の証明書添付を大幅に省略できる点にある。基礎年金番号の入力ミスを防ぎ、年金記録の漏れを画面上でリアルタイムに照会しながら手続きが進められる。夜間や休日であっても、自宅のパソコンやスマートフォンから申請を完結できる利便性は極めて高い。
しかし、デジタル特有の障壁も存在する。電子署名用の暗証番号失念や、マイナポータルのログインエラーによる手続きの中断だ。アナログとデジタルのどちらを選ぶにせよ、自身のITリテラシーや手元にある証明書の発行状況を見極めて判断する冷静さが求められる。