女子バスケットボールの攻撃レンジを根本から広げた象徴的存在が、WNBAで異次元の活躍を続けるケイトリン・クラークだ。彼女がロゴ付近から事も無げに沈めるディープスリーは、単なる個人の超絶技巧ではない。極限まで無駄を削ぎ落とした合理的なシュートモーションの結晶だ。
彼女のフォームを観察すると、ボールをキャッチしてからリリースするまでの間にブレーキがかかる瞬間が一切存在しない。沈み込みと同時にボールを身体の近くで構え、上昇気流に乗るかのように一連の流れでボールを放り出す。腕の力で押し出すのではなく、身体全体のバネをボールの推進力へと変換するこのメカニズムこそ、世界基準のスタンダードである。