こうした科学的知見の蓄積を受け、行政や職能団体も動いている。厚生労働省が推進する適正服薬の取り組みや、日本薬剤師会が全国の保険薬局に向けて発信する指導指針では、飲み物による薬物相互作用の防止が重点項目として掲げられている。服薬指導の現場では単に「水で飲んでください」と伝えるだけでなく、患者の生活習慣に踏み込んだヒアリングが行われている。
日本薬剤師会の最新見解では、高齢者や複数疾患を抱える多剤併用(ポリファーマシー)患者において、お茶による服薬が薬効のばらつきを生む一因になっていると指摘する。臨床現場の薬剤師は、患者が朝の煎茶と一緒に朝食後の処方薬を飲んでいないか、夕食後のほうじ茶で睡眠薬を流し込んでいないかなど、個別具体的な生活リズムに合わせた指導を徹底している。