ふたりの歩みを語る上で避けて通れないのが、家族を襲った痛ましい試練と、それを乗り越えた夫婦の深い絆です。オダギリジョーと香椎由宇の家族構成の変遷は、壮絶なドラマを内包しています。
2011年2月、ふたりにとっての最初の子供となる長男が誕生しました。続いて2014年4月には次男が誕生し、一家は絵に描いたような幸せに包まれていました。しかし、2015年4月、悲劇が突然訪れます。次男が「絞扼性(こうやくせい)イレウス」を発症し、懸命な救命処置が行われたものの、わずか1歳9ヶ月という若さで息を引き取ったのです。
当時、香椎は出演予定だった連続ドラマを降板し、オダギリも主演ドラマの記者発表を欠席するなど、夫婦は深い喪失感と絶望の淵に立たされました。幼い命を失った両親の苦悩は想像を絶するものでしたが、ふたりは互いを責めることなく、静かに寄り添い合ってその悲しみを分かち合いました。
その後、深い痛みを抱えながらも前を向いたふたりの間に、2016年8月、第3子となる三男が誕生しました。長男と三男の育児を通じて、夫婦は日々の生活の尊さを改めて噛み締めることになります。関係者の証言によると、オダギリは海外ロケや監督業など多忙を極めるスケジュールの合間を縫い、学校行事への参加や子供たちとの時間を最優先に確保し、香椎もまた家庭の安定した土台を支え続けてきました。悲劇を経験したからこそ、家族で過ごす日常の何気ない一瞬をかけがえのないものとして守り抜いているのです。