なぜ今、これほどまでにアメリカの空気感が人々を魅了するのか。その起爆剤となったのは、紛れもなくストリーミングサービスによる映像カルチャーの躍進だ。とりわけNetflixが配信する大ヒットドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、80年代のカルチャーアイコンやレトロな生活小物を世界中の若い世代へ鮮烈に印象づけた。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で描かれたあの胸躍るガレージの風景や、ネオン管が煌めくダイナーのカウンター。かつてスクリーン越しに憧れたアイコニックな情景が、デジタルの波に乗って再び日常のインテリアへとフィードバックされている。ディスプレイに飾られた小さなトイやブリキのサインボード一つが、部屋全体の空気をドラマチックに変貌させるトリガーになるのだ。