彼の名を語る上で外せないのが、2015年の全国高等学校野球選手権大会だ。関東第一高等学校のユニフォームを身にまとい、甲子園のダイヤモンドを風のように駆け抜けた姿は、今なお高校野球ファンの脳裏に焼き付いている。三塁打を放った際の一塁到達スピード、外野フライを軽々と捕球する守備範囲は、まさに異次元だった。
鳴り物入りでドラフト1位指名を受け、東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。プロ野球の世界に足を踏み入れた彼を待っていたのは、プロの分厚い壁と膨大なプレッシャーだった。日本野球機構(NPB)の一線級投手が投じるキレのある変化球への対応、繰り返される怪我。天才ともてはやされた少年は、プロの世界の厳しさを誰よりも痛感しながら、葛藤の日々を送ることとなった。