ピザの王道トッピングとして世界中で愛されるペパロニですが、その正体は豚肉と牛肉を細挽きにし、パプリカや唐辛子を練り込んで乾燥・熟成させたドライソーセージです。一般的なサラミが豚肉の粗挽きと塩・ニンニク・黒胡椒を主体に作られるのに対し、ペパロニはキメの細かい赤身肉に多量の香辛料を配合するため、断面が均一で鮮やかなオレンジがかった赤色に仕上がります。
最大の歴史的特徴は、そのルーツにあります。サラミが数千年の歴史を持つイタリアの伝統保存食であるのに対し、ペパロニの由来は20世紀初頭のアメリカ合衆国です。ニューヨークやシカゴに移住したイタリア系移民(イタリアン・アメリカン)が、アメリカで手に入りやすい牛肉と豚肉を組み合わせ、現地の嗜好に合わせて唐辛子やパプリカを効かせたソーセージを開発したのが始まりとされています。米国の食品流通記録でも、1919年頃に食肉加工品の名称として登場したことが確認されています。