毎年8月1日に富田林市で開催されていた「教祖祭PL花火芸術」は、関西の夏の風物詩として全国に知れ渡っていた。初代および二代教祖の遺徳を偲ぶ宗教行事でありながら、打ち上げ数数万発を誇る国内最大級のメガ花火大会として一般にも親しまれた。
とりわけ圧巻だったのは、フィナーレを飾る巨大スターマインだ。数千発の火薬が一斉に炸裂し、夜空が一瞬にして昼間のような白銀の世界に変わり、地響きのような重低音が街全体を揺さぶる。そのスケールは既存の自治体花火大会を遥かに凌駕していた。
しかし、この壮大な光の祭典もまた、時代の波に抗えなかった。警備費用の高騰、安全基準の厳格化、そして教団の運営リソースの減少により、近年は開催の見送りが続いている。かつて数十万人の観覧客を動員した花火大会の休止は、地域社会の観光経済にも暗い影を落とすとともに、教団の資金力と動員力の後退を雄弁に物語る出来事となった。