今注目を集めている プリプリ『Diamonds』制作秘話と奇跡の歴史!現在の姿までについて、多角的な視点を整理して公開しています。

『Diamonds』が誕生した背景には、当時のバンドが置かれていた切実な状況がありました。1983年の結成(旧名:赤坂小町)以来、なかなか芽が出ず、事務所の移籍や方向性の模索など苦汁を舐め続けてきた彼女たち。1987年にバンド名を「プリンセス プリンセス」と改め、徐々に注目を集め始めていたものの、生活面は決して裕福とは言えない状況が続いていました。

作曲を手掛けた奥居香(現・岸谷香)は、カセットテープのCMタイアップが決まり、「とにかく明るく突き抜けた、誰でも口ずさめるアッパーなロックを作りたい」という衝動からメロディを一気に書き上げました。当時の彼女が吹き込んだデモテープの熱量は、スタッフやメンバーの心を即座に掴んだと伝えられています。

一方、作詞を担当したギタリストの中山加奈子は、当時まだ手元にお金がなく、質素な生活を送る中で歌詞の着想を得ました。高級な宝石のことではなく、「大好きな人と飲むビール」や「お気に入りのレコード」、「好きなことに夢中になっている瞬間そのもの」こそが何物にも代えがたいダイヤモンドである――。そんな等身大でリアルな価値観を歌詞に落とし込みました。背伸びした虚飾ではなく、ありのままの自分たちを肯定するストレートな言葉の数々が、バブル景気真っただ中の日本中に強烈な共感を巻き起こすことになったのです。