世界中の紅茶愛好家やティーブレンダーが指標とするのが、日本紅茶協会推奨ゴールデンルールと呼ばれる基本原則です。これは単なる伝統的な作法ではなく、紅茶の主成分であるカテキン(タンニン)やカフェイン、香気成分をバランスよく溶出させるために導き出された科学的な手順でもあります。
紅茶を淹れる際、最初に徹底したいのがティーポットの温め方です。陶磁器や耐熱ガラス製のポットにあらかじめ熱湯を少量注ぎ、全体を温めておく下準備を怠ると、注いだ熱湯の温度が急激に5〜10℃低下してしまいます。抽出温度が下がると茶葉の開きが悪くなり、豊かな香りが立ち上りません。
さらに味わいを決定づけるのが茶葉の黄金比と適切な分量です。一般的にティーカップ1杯分(約150〜160ml)に対して茶葉2.5g〜3.0g(ティースプーン中盛り1杯)が標準とされています。2杯分をポットで淹れる場合は茶葉5gにお湯300mlを注ぎ、ポットの底に残る「ラスト・ドロップ(黄金の1滴)」まで均一に注ぎ分けるのがプロが教える抽出テクニックの基本です。