海外の巨大地震速報がスマートフォンに通知された際、SNSやネット掲示板(Xや5ちゃんねる等)では極端な二極化現象が発生します。
一方では「ロシア領内の地震だから日本は無関係」「揺れていないから安全」といった根拠のない楽観論が瞬時に拡散されます。他方では「数日以内に東日本大震災級の本震が来る」「巨大地震の前兆だ」といった終末論的な不安が煽られ、誤情報がリポストされる光景が定例化しています。
防災社会学が指摘する「正常性バイアス」(自分にとって都合の悪い情報を無視しようとする心理)と、遠地地震特有の空間的距離感が重なると、海岸付近にいる住民やレジャー客の避難行動が完全に停止します。2006年の千島列島沖地震時にも、津波注意報が発令されている最中に港湾へ様子を見に行った住民が波に巻き込まれそうになるトラブルが複数報告されました。「揺れが小さい=安全」という思い込みこそが、水難事故を生み出す最大の温床です。