広尾駅からほど近い恵比寿2丁目に広がる緑豊かなキャンパス周辺では、春の入学式や秋の運動会シーズンになると、週刊誌のカメラマンだけでなく近隣住民の間でも芸能人保護者の姿が話題にのぼります。ネット掲示板やSNSでは「芸能人だらけで派手な雰囲気なのではないか」といった臆測が飛び交いますが、現場観察から浮かび上がる実態は大きく異なります。
入学式や保護者会に姿を現す有名人たちの装いは、驚くほど控えめです。母親は仕立ての良い濃紺のアンサンブルスーツに身を包み、父親もダークネイビーやチャコールグレーのシックな装い。ハイブランドのロゴが大きく入ったバッグや派手なアクセサリーを身につける保護者は皆無であり、過剰な自己主張を徹底して排する「慶應の流儀」に調和しています。
芸能人の目撃証言が後を絶たない最大の理由は、校内行事に保護者が熱心に関わる学校文化にあります。幼稚舎では「専任(担任)持ち上がり制」が採られており、小学校1年生から6年生までの6年間、クラス替えも担任の交代も一切行われません。そのため、クラス単位の保護者同士の結束力は極めて強く、運動会やバザー、各種行事では著名人であっても特別扱いはされず、一般の保護者とともに係の仕事や応援に奔走する姿が目撃されています。