2人の間に子どもはいませんが、これについて夫婦が公にネガティブな発言をしたことはありません。かつてイチロー氏はインタビューで「子どもがいれば嬉しいが、こればかりは授かりもの」という趣旨の自然体な考えを語っていました。
子どもがいない分、夫妻にとって我が子同然の存在だったのが、柴犬の「一弓(いっきゅう)」です。イチローの「一」と弓子の「弓」から名付けられた愛犬は、メジャーリーグでの激闘の日々を共に過ごし、17歳を超える長寿を全うしました。
現役時代の2019年に行われた引退会見で、イチロー氏は弓子夫人について以下のように語り、深々と感謝の言葉を口にしました。
「妻は僕のために、おにぎりを約2,800個握ってくれました。3,000個いきたかったみたいですけどね。本当に感謝しかありません」
夫が最高のパフォーマンスを発揮できるよう全精力を注いだ妻と、その努力を誰よりも理解し公の場で惜しみない敬意を表する夫。2人の間には、子どもという枠組みを超えた絶対的な信頼とリスペクトが存在しています。