秋の散歩道で出会う白い花の名前を特定するには、「草丈」「花弁の形状」「自生している環境(庭先・花壇・水辺・野山)」の3点に着目するのが最も確実なアプローチです。初秋から晩秋にかけて街を彩る代表的な草花と球根植物の特徴を整理します。
まず、日当たりの良い庭先やボーダー花壇で群生して咲くのがシュウメイギク(秋明菊)です。名前に「キク」と付きますが、実際はキンポウゲ科アネモネ属の多年草。花びらに見える部分は萼片(がくへん)が変化したもので、中心に球状の雌しべと黄色い雄しべが王冠のように並びます。すっと伸びた茎の先に楚々とした一重や八重の白花を揺らす姿は、古くから茶花としても愛されてきました。
初秋の9月中旬から下旬、お彼岸の時期に田畑の畦道や寺院の境内で目を引くのが白花曼珠沙華(シロバナマンジュシャゲ)です。深紅のヒガンバナ(曼珠沙華)と黄色いショウキズイセンの自然交雑種とされており、外側に反り返る細長い花弁と長く突き出た雄しべが特徴的。真っ赤な彼岸花の中に点在して咲く白花曼珠沙華の見頃は、赤色の品種とほぼ同時期の9月中旬〜10月上旬にあたり、近年はその幻想的な景観を求めて全国の名所を訪れるファンが増加しています。
さらに、秋風に揺れる代表格である白いコスモスも見逃せません。キク科の一年草であるコスモスの中でも、純白の「ソナタ ホワイト」や、花弁の縁に淡いピンクの覆輪が入る「ピコティ」、筒状の花弁を持つ「シーシェル」など多彩な園芸品種が存在します。草丈が50cm〜1.5mほどに育ち、細かく裂けた羽状の葉を持つため、他の草花と容易に見分けることができます。