テレビの世界では午後7時から11時までを「ゴールデンタイム」「プライムタイム」と呼び、スポットCM料金も最高額に設定されます。しかし、ラジオのビジネスモデルにおいては、この常識が完全に反転します。
放送局の営業関係者が明かす料金体系において、ラジオ広告費用とプライムタイムの相関関係は極めて合理的です。電波広告としての価値が最も高く設定されているのは、テレビとは真逆の午前7時〜9時台、および午前11時〜午後1時台です。
この時間帯に出稿する主なメリットは以下の通りです。
- 購買決定権を持つ層へのリーチ:家庭の支出を握る主婦層や、現場で決裁権を持つ中小企業経営者・管理職が日中のラジオを長時間聴取している。
- 高い接触頻度(フリークエンシー):朝の決まった時間に毎日同じ番組を聴く習慣があるため、反復訴求によるブランド刷り込み効果が極めて高い。
- 店舗誘導・即時レスポンス:運転中のドライバーが「直後のサービスエリアやドラッグストアに立ち寄る」といった即時行動を誘発しやすい。
これに対し、深夜番組のCM枠は電波単体の価格としては比較的リーズナブルに設定される傾向があります。その代わり、パーソナリティ自らが商品を体験して語るタイアップコーナーや、番組イベントへの冠協賛、SNS上でのタイアップハッシュタグ拡散といった「エンゲージメント型パッケージ」として販売されるケースが主流です。大量リーチを狙うなら朝・昼、熱狂的なファン化とSNSでのバイラルを狙うなら深夜という、明確な使い分けが広告主の間で確立されています。