動員が計画通りにいかなかった現場では、関係者による涙ぐましい「カモフラージュ工作」が展開されます。その代表例が、ライブ会場における黒幕による席潰しの理由です。2万人規模のアリーナや4万人規模のドームにおいて、チケットが売れ残ったスタンド上層部やアリーナ最後列に巨大な暗幕を張り巡らせる処置が取られます。興行側は「演出上の理由」「音響反射を防ぐための吸音カーテン」と説明するのが通例ですが、実際の現場関係者は「実数が見た目にバレないようにするための視覚的ブロック」であると証言しています。
さらに深刻なのが、チケット売れ残りに伴う投げ売りと招待券のばら撒きの実態です。開催の1〜2週間前になっても数千枚規模で枠が余っている場合、プロモーターは協賛企業、取引先代理店、関連専門学校や大学のサークルなどに「無償招待枠」を大量に配分します。これにより、公式発表上の「来場者数」を底上げし、スポンサーへの体裁を取り繕うのです。
また、当日券が半額相当で出回る理由の裏には、プレイガイドや福利厚生代行サービスを通じた「クローズド割引」の存在があります。定価1万2,000円のチケットが、公演数日前に会員制サイトで「特別ご優待価格6,000円」として流通する事例が後を絶ちません。正規のファンクラブ先行で定価と手数料を払い、何カ月も前から準備してきた熱心なファンほど不利益を被るこの仕組みは、コミュニティ内の不信感を決定的に深める原因となっています。