プリスクールを検討する保護者の間で頻繁に見られるのが、「スクールに通わせさえすれば、小学校入学時には完璧なバイリンガルになる」という思い込みです。言語習得のメカニズムにおいて、この期待は必ずしも現実と一致しません。
言語獲得に関する学術的知見によると、未就学児期に獲得した英語力は、継続的なインプットとアウトプットの環境が途絶えると短期間で減退する特性(言語の喪失)を持ちます。卒園後に一般的な公立小学校へ進学した場合、週数回のアフタースクールやオンライン英会話、多読プログラムなどを活用して英語に触れ続けなければ、せっかく身につけたリスニング力やスピーキングの流暢さを維持することは困難です。
また、インター教育の現場で重視される「自己主張」や「自由な発想」は大きな長所である反面、日本の伝統的な集団行動や規律を重視する小学校環境へ移行した際に、カルチャーギャップを感じる児童も少なくありません。出口戦略(どの小学校へ進学させ、将来どのような力を伸ばしたいのか)を逆算した上でスクールを選択する視点が求められます。