平面的で記号的なイラストから一歩抜け出し、圧倒的な立体感を演出するためには「曲面の意識」と「2種類の影」の描き分けが不可欠です。
1. パネルの線を「直線」ではなく「ゆるやかな円弧」で描く
サッカーボールは完全な球体です。中心にある五角形以外のパーツは、視点から遠ざかるにつれて球面の内側に回り込んでいきます。そのため、パネルの輪郭線は定規で引いたような直線ではなく、ボールの外周のカーブに沿わせた丸みのある曲線で描くのが鉄則です。
2. パネルの縫い目(溝)に太さとスリットを描き込む
革のパネル同士が合わさる縫い目は、単なる1本の線ではありません。わずかに幅を持たせ、交差点部分に小さな「くぼみ」を描き加えることで、本物の革製品が持つ重厚感と質感が一気に立ち上がります。
3. フォームシャドウ(陰)とドロップシャドウ(影)の分離
光源を例えば「左上」に設定した場合、右下全体に薄いグレーで球体の陰(フォームシャドウ)を乗せます。このとき、黒い五角形パネルの上にも等しく影の色を重ねることが重要です。さらに、ボールが地面に接している直下に濃い接地影(ドロップシャドウ)を落とすことで、宙に浮いていない確かな重量感が表現できます。