日本橋人形町の風情漂う路地に佇む「玄冶店 濱田家」は、大正元年(1912年)の創業以来、財界人や文人に愛され続けてきた老舗料亭だ。ミシュランガイド東京版において、料亭として初めて三つ星を獲得した快挙は記憶に新しい。四季折々の最高級の料理と、磨き抜かれたおもてなしの心は、まさに日本の食文化の頂点を示している。
そしてもう一つ、一族の事業を支える大柱が「株式会社明治座」である。明治時代から続くこの劇場は、歌舞伎や大衆演劇、最新の現代劇に至るまで、演劇文化の発信地として特別な地位を確立してきた。料亭と劇場という二大文化インフラを支える家柄は、都内でも極めて稀有な存在といえる。