ネット掲示板などで議論が紛糾しやすい「三菱電機の人事や採用における顔採用の噂の真相」ですが、結論から言えば、造形美としての容姿のみを合否基準にするような選考は存在しません。しかし、なぜこれほどまでに「顔採用」というワードが一人歩きするのでしょうか。
社会心理学には、ある際立った好ましい特徴に引きずられて他の特性も高く評価してしまう「ハロー効果(Halo Effect)」や、対人認知において視覚情報が大きな割合を占める「メラビアンの法則」があります。ビジネスの現場、とりわけ巨額のプロジェクトを動かす総合電機メーカーにおいて、クライアントや協業先と信頼関係を築くための「清潔感」「自然な笑顔」「相手に威圧感を与えない柔和な表情」は極めて重要なビジネススキルの一環です。
つまり、大手電機メーカーで顔採用と噂される本当の理由は、容姿端麗な人物を選んでいるのではなく、「高いコミュニケーション能力」「組織を代表するにふさわしい立ち居振る舞い」「周囲を巻き込む明るいエネルギー」を兼ね備えた人材を選抜した結果、副次的に魅力的な人物が揃って見えるという構造にあります。人事部に配属される社員は、いわば企業の広報塔であり、学生に対するリクルーティング効果を最大化できる優秀層がアサインされているのが実情です。