忌避される一方で、桑の木が持つ栄養価と薬理作用は古来より「不老長寿の妙薬」として漢方(生薬名:桑白皮・桑葉・桑椹)で重宝されてきました。特に完熟した桑の実(マルベリー)は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンやレスベラトロールを豊富に含み、ブルーベリーを凌ぐ強力な抗酸化力を備えています。
ビタミンCや鉄分、カリウム、食物繊維も凝縮されており、初夏の疲労回復やエイジングケアを支える果実として再評価が進んでいます。生食ではラズベリーに似た野趣あふれる甘酸っぱさが楽しめ、収穫直後しか味わえないフレッシュな風味は自家栽培ならではの醍醐味です。
さらに注目すべきは、葉に含まれる特有成分「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」です。DNJは小腸内で糖質分解酵素の働きを阻害し、食後の急激な血糖値上昇を抑える作用が学術的にも確認されています。桑の葉を乾燥させて作る桑の葉茶はノンカフェインであり、食習慣を見直したい層からデイリーティーとして選ばれています。