砂川事件の判決以降、北海道奈井江町をはじめとする東北・北陸・関東の各自治体で、猟友会側が駆除協定の更新見送りや出動辞退を正式に通告する動きが相次ぎました。現場のハンターを失った自治体は、自前で捕獲部隊を持たないため、クマの目撃情報が寄せられても「近寄らないでください」と防災無線で注意喚起するしかなく、完全な機能不全に陥っています。
一部の自治体では慌てて危険手当の増額や補償制度の拡充を検討し始めたものの、財政難に苦しむ地方都市では抜本的な予算確保が難航しています。行政担当者からは「猟友会が動いてくれないと住民の命を守れない」と悲鳴が上がる一方で、猟友会側は「法的な身分保障と発砲責任の免責が法的に確立されない限り、会員に命と生活を賭けさせるわけにはいかない」と主張。両者の溝は埋まらないまま、市街地へのクマの出没シーズンを迎えるという危険な膠着状態が続いています。