日本の中枢で「知の古層」を掘り起こし続けてきた國學院大學。その学問的支柱である神道学・日本文学の研究現場はいま、大きなパラダイムシフトを迎えている。本居宣長が確立した精緻な文献実証主義の精神を受け継ぎながらも、研究室で行われているのは古文書の電子アーカイブ解析や、AIを用いたテクストマイニングといった先鋭的なアプローチだ。
単なる古典の保護にとどまらない。東洋の思想や祭祀の精神を現代のグローバル倫理と照らし合わせる試みは、海外の研究機関からも熱い視線を浴びる。高等教育の現場で実学重視の風潮が叫ばれるなか、あえて「日本文化の根源」を徹底的に問い直す教育プログラムが、逆に学生たちの確固たるアイデンティティと複眼的な思考力を育んでいる。