なすを冷凍する際、最大の敵となるのが酵素反応による変色と細胞破壊に伴う食感の悪化だ。これを完全に遮断する2つのアプローチが存在する。「生のまま冷凍」と「加熱後の冷凍」だ。
生のまま保存する場合、アク抜きの手順が運命を分ける。切ったなすを1%濃度の塩水に5分ほど晒し、ペーパータオルで水分を限界まで拭き取る。ここで少量のサラダ油を表面に薄く絡める「油コーティング」を施すのが秘訣だ。空気を完全に遮断しながらラップで包み、ジッパー付き保存袋に平らに並べて冷凍する。この一手間により、切断面が茶色く変色するのを完全に防ぎ、みずみずしい紫色をキープできる。
一方、加熱後に冷凍する場合は、素揚げにするか電子レンジで加熱してから冷ますのが鉄則だ。加熱によって酵素の働きが失活するため、変色リスクはゼロになる。どちらの方法も、使う時は「解凍不要」でそのまま加熱調理に放り込めるのが最大の強みだ。解凍の手間を省き、劇的な時短を実現できる。