キャラクターの魅力を跳ね上げる最大のカギは、煽り(ローアングル)と俯瞰(ハイアングル)の相乗効果にある。通常、見上げる視線は俯瞰構図とセットで描かれることが多い。頭部をやや大きめに捉え、顎を引かせる。これによって生じる「レンズの歪み」が、見る者に親密さと庇護欲を抱かせるのだ。
しかし、プロのイラストレーターが使う真の黄金比は、単なるハイアングルにとどまらない。あえて体全体を微かな煽り気味に描きつつ、顔だけを上向かせるという歪みの組み合わせを用いる。この視線の高低差が描く幾何学的なギャップこそが、絵に圧倒的な立体感とリアルな臨場感を与える決定版のテクニックだ。