日本の事件史において、最も国民を戦慄させた未解決犯罪の筆頭が世田谷一家殺害事件だ。2000年12月31日の未明、世田谷区上祖師谷の住宅で幼い子供を含む一家4人が何者かによって殺害された。現場には犯人の衣服、カバン、さらには指紋やDNAに至るまで、異例なほど多量の遺留品が残されていた。
警視庁による執念の捜査にもかかわらず、犯人の足取りは現在も特定されていない。近年では、遺留品の科学分析技術の飛躍的向上に伴い、犯人のルーツや行動パターンに関する新たな見解が相次いで提示されている。残されたDNAの血統解析や、凶器・衣服の流通経路を辿る再検証作業は今も終わっていない。