石原裕次郎『夜霧よ今夜も有難う』誕生秘話と切ない結末の真相の主要なニュースを丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

本作の魅力を語る上で外せないのが、石原裕次郎と浅丘ルリ子による息の合った演技です。日活黄金期を支えた二人は通算数十作に及ぶ共演を重ねており、お互いの呼吸を熟知した関係でした。浅丘が演じる秋子の憂いを帯びた瞳と気品ある佇まいは、裕次郎演じる徹の孤独を鮮やかに引き立てています。

脇を固めるキャスト陣も極めて豪華です。秋子の現在の夫となる宮井役に二谷英明、徹を慕うクラブのシンガー役に太田雅子(後の梶芽衣子)、さらに徹を支えるバーテンダー役に笈田敏夫など、実力派が顔を揃えました。当時10代だった梶芽衣子の初々しい存在感も見どころの一つです。

後年の特番インタビューで浅丘ルリ子は、「裕次郎さんとのお芝居は、言葉を交わさずとも目を見るだけで感情が通い合った」と回顧しています。互いへの絶対的な信頼感があったからこそ、映画特有のロマンティシズムが成立していました。