市船を語る上で欠かせないのが、全国屈指の競技力を誇る部活動の存在です。各部が刻んできた歴史と、全国からトップアスリートが集まる環境には、他校にはない独自のカルチャーが存在します。
高校サッカー界の頂点に君臨し続ける市立船橋のサッカー部メンバーは、全国の強豪ジュニアユース出身者や選抜選手で構成されています。全国高校サッカー選手権大会で5回、インターハイで9回の全国制覇を誇る伝統の堅守速攻と高い戦術眼は、Jリーグクラブのユースチームとも互角以上に渡り合うクオリティです。部内における1軍・2軍のメンバー選考は熾烈を極め、100名を超える部員全員がハイレベルな競争環境に身を置いています。
甲子園の常連として知られる市立船橋の野球部の成績も華々しく、春夏の甲子園出場を幾度も果たしています。特に2022年夏の甲子園でも列島を熱狂させた応援曲「市船soul(いちふなソウル)」は、同校の強い絆の象徴として知られています。この楽曲を作曲した吹奏楽部OBの故・浅野大義さんの実話は映画『20歳のソウル』としても映画化され、市船の精神的支柱として今なお受け継がれています。
その「市船soul」を奏でる市立船橋の吹奏楽部の実績は、全日本吹奏楽コンクールや全日本マーチングコンテストにおいて全国金賞を幾度も受賞する超強豪です。「美爆音」と称される迫力あるサウンドと一糸乱れぬ隊列美は、コンクールだけでなく地域イベントや全国のホール公演でも観客を魅了し続けています。さらに、全国大会常連の市立船橋のバスケ部(男子・女子)もウインターカップやインターハイで上位入賞を重ねており、体操部や陸上部、水泳部などを含めた総合的なアスリート育成力は公立高校の枠組みを完全に超越しています。
こうした超強豪部に所属するため、千葉県外から進学してくる生徒も少なくありません。市船には直営の大型全寮施設こそないものの、部活動ごとに提携する下宿や指定寮が存在し、市立船橋での寮生活を送る遠征組の生徒たちもいます。自立した生活リズムと徹底した自己管理が求められる共同生活は、精神的なタフネスを育む土壌となっています。