マス市場におけるクオリティの底上げを牽引しているのが、株式会社ファーストリテイリングの存在だ。卓越したサプライチェーンと素材開発力を武器に、高価格帯メゾンでしか味わえなかった仕立ての良さを日常の価格帯へと開放し続けている。
とりわけ、英国のデザイナーであるクレア・ワイト・ケラーが手掛ける「UNIQLO : C」のコレクションは、その到達点の一つと言える。計算し尽くされたワイドテーパードのラインや、落ち感のあるツイル素材が描く流麗なドレープは、従来のファストファッションの域を遥かに凌駕する。動くたびに空気を孕む立体的なフォルムは、体型を選ばずに洗練された印象を与え、アパレル産業全体の価格対価値の基準を塗り替えた。