世界真光文明教団の教義の根幹にあるのは、「手かざし」によって宇宙の最高神(ス神)から注がれる「御神光(ごしんこう)」を放射し、魂と肉体の穢れを浄化するという実践です。信者間ではこれを「施光(せこう)」あるいは「お清め」と呼び、病気の平癒や人間関係の好転、さらには動植物や無機物の浄化まで万能の効果があると信じられています。
教団の開祖である岡田光玉(本名:岡田良一、1901–1974)は、大日本帝国陸軍の将校を経て実業家となった人物です。戦後、重病を患い生死の境を彷徨った後、世界救世教に入信して幹部を務めました。その後、1959年2月27日に「天地開闢以来の天啓を受けた」として独立し、立教に至ります。このルーツが示す通り、手かざしによる「浄霊」を掲げた世界救世教のシステムを色濃く継承・再解釈した教理体系が構築されました。
入信した信者は「初級研修」と呼ばれる数日間の講習を受け、首から下げる神聖なペンダント「おみたま(御神体)」を拝受します。このおみたまを身につけることで、誰でも即座に手かざしの奇跡を起こす「神組み手(かみくみて=信者)」になれると説く即効性こそが、昭和から平成にかけて急速に勢力を拡大した最大の推進力でした。