アメリカのオリジナル版である『コールドケース 迷宮事件簿』の持つ熱量は、海を越えて日本でも見事な花を咲かせた。WOWOWが創立25周年記念企画として制作した日本版『コールドケース 〜真実の扉〜』は、原作への深いリスペクトと日本独自の時代背景を見事に融合させた傑作として知られる。
主演を務めた吉田羊は、キャサリン・モリスが演じたリリーの精神を受け継ぎつつ、日本の社会情勢や昭和・平成の悲喜劇に寄り添う独自の主人公・石川百合を見事に演じきった。日米双方の作品を比較すると、バブル景気や高度経済成長期といった日本の歴史的背景に差し替えられた事件のリアリティと、選び抜かれた邦楽ヒット曲の選曲センスが光り、双方を見比べることで作品の深度がさらに深まる。