熱湯を注いで待つこと15分。だが、真価が問われるのはライフラインが寸断され、熱源すら確保できない極限状況下だ。今回は水だけを注ぎ、規定の60分待ってパッケージを開けた。
一口運んで驚かされた。芯が残るような不快感は一切ない。米粒の一粒一粒が水分を均一に抱え込み、しっとりとした舌触りを保っている。酸味とコクが絶妙に調和したチキンライスは、鶏肉の旨味と玉ねぎの甘みがしっかりとお米に染み渡っており、冷たい状態のままでも脂っぽさを感じさせない工夫が施されている。
ピラフやドライカレーも同様だ。香辛料のエッジがぼやけることなく、むしろ冷製料理としての完成度すら漂わせる。「冷たい非常食=味気ない」という固定観念は、この一杯で完全に崩れ去る。