日本国内における分析も長足の進歩を遂げている。日本犯罪心理学会などで知見を発表し、捜査現場のクリミナル・プロファイリングに深く携わってきた越智啓太をはじめとする専門家たちは、加害者の行動パターンを客観的データに基づいて分析してきた。プロファイリングが浮き彫りにするのは、加害者が段階を踏んで危険度を増していく「行動のエスカレーション」の現実である。
最初はSNSの過剰な巡回や無害を装ったメッセージの連投から始まる。しかし、期待通りの反応が得られないと知るや、認知の歪みは加速する。「これほど尽くしているのに無視するとは何事だ」という理不尽な被害者意識が芽生え、監視、待ち伏せ、周囲への誹謗中傷、そして直接的な脅迫へとフェーズが移行していく。感情のブレーキが完全に壊れた加害者は、もはや自活的な軌道修正が不可能になる。