のび太が激しいパニックに陥っているとき、ドラえもんも一緒になって慌てふためき、ヤカンやタワシ、長靴などを次々とポケットから放り出す名シーンがある。ファンにおなじみのこの展開にも、実はしっかりとした設定的裏付けが存在する。
前述の通り、ポケットは使用者の脳波やイメージを感知して物質を引き寄せる。そのため、ドラえもん自身の精神状態が極度の混乱に陥ると、脳波シグナルにノイズが混ざり、センサーが誤認を起こしてしまうのだ。加えて、22世紀の量販店で「わけあり品(アウトレット)」として購入されたドラえもんのポケットは、定期的なメンテナンスを怠ると空間ソート機能が低下する。完璧ではないロボットだからこそ生まれるこのドタバタ劇が、彼を単なる機械ではなく、愛すべき家族として位置づけている。