すき家では各座席にタブレット端末が設置され、セルフ注文が主流となっています。しかし、画面のどこをスクロールしても「キング牛丼」のボタンは見当たりません。この幻のメニューを口にするには、現在でも特定の注文作法を踏む必要があります。
注文の手順は極めてシンプルです。卓上の「呼び出しボタン」を押し、スタッフへ口頭で「牛丼のキングサイズをお願いできますか」と直接伝えます。一部店舗の端末ではレジ直通の店員呼び出し項目があるため、それを利用しても問題ありません。レジ端末の管理システム上には「キング牛丼」のPOSコードが確実に登録されているため、ベテラン店員であれば迷うことなく即座にオーダーが通ります。
ただし、ここで絶対に押さえておくべき2つの決定的なルールが存在します。
第1に、「キング牛丼はお持ち帰り(テイクアウト)が一切不可」という原則です。ドライブスルーやテイクアウト専用窓口でも注文は受け付けられません。理由は極めて明快で、すき家が用意しているテイクアウト用の専用容器に1.2kgを超える牛丼が物理的に収まらないこと、そして長時間持ち歩くことによる食中毒リスクや品質劣化を防ぐためです。特大すり鉢状の専用大鉢で提供されるため、店内飲食のみが許された特別な体験となっています。
第2に、「店舗の在庫状況や時間帯によって注文を断られるケースがある」という点です。キング牛丼1杯で、実に並盛6杯分の牛肉が一気に鍋から消費されます。そのため、ランチタイムやディナータイムのピーク時、あるいは深夜のワンオペレーション時間帯などでは、「鍋の牛肉の残量が足りなくなる」「他の利用客への提供が遅延する」という店舗側のオペレーション判断により、丁重にオーダーを断られることがあります。確実に食したい場合は、混雑の引いた14時〜17時前後のアイドルタイムを狙うのが賢明なアプローチです。